「バンッ」
これが私のアキレス腱の切れる音でした。
私は月に一回、仲間とサッカーをしているのですが、その日も同じように仲間とサッカーを楽しんでいました。
なぜかその日は、いつもよりも入念にストレッチをして練習に臨んでいたのですが、私のアキレス腱は動きに耐えることが出来ず、練習中に激しい音を立てて切れてしまいました。
切れた瞬間は「誰かに後ろから蹴られた」という感覚があり、犯人捜しをしましたが見つからず、翌日病院の医師から「みんな後ろから蹴られたと言うのです。」と言われ、アキレス腱が切れていることを告げられました。
医師より、手術かギブスか選べると言われましたが、私は手術を選び、3日後に手術をすることになりました。
アキレス腱断裂後、手術をしてリハビリ生活が始まりました。
私のリハビリのイメージは「歩く練習」というイメージでしたが、実際にはそうではなく、アキレス腱をつなぎ合わせたことで足を固定しているため、足の筋肉が凝り固まっており、その固くなっている足を和らげていき伸縮させることが中心に行われました。
まず初めに足のマッサージから始まり、アキレス腱のまわりの筋肉をほぐしてもらいます。
ほぐした後、アキレス腱の伸縮をさせるため、足首の運動をさせます。
この時は少し痛いのですが、痛いというよりもアキレス腱が切れてしまうのではないかという不安がありました。手術後はアキレス腱が張っているような感覚が続きます。
アキレス腱を断裂し、手術・入院・リハビリを通して、やはり通院が一番大変でした。
通院するにあたって自分一人ではいけないことが多く、タクシーなどを利用すると数千円になってしまうため、誰かに頼るしかないということが私の中で一番つらかったことです。
自分一人であればなんとか自分が頑張って行動すればよいですが、自分で何もできないと、家族や周りにまで迷惑をかけてしまい、周りの生活まで変えてしまうことが心苦しい気持ちになりました。
しかし、リハビリ生活を通して、足の不自由な状態になると今まで当たり前に出来ていたことが当たり前に出来るようになることだけでも喜ばしい気持ちになることができ、普段見えていなかったことが見えるようになりました。
リハビリ生活は辛いですが、乗り越えた後の喜びを楽しみに頑張ろうと思いました。
続く